大学入試改革 英語

2020年の英語の大学入試改革とは?

大学入試改革,英語

 

2020年の英語の大学入試改革が行われる背景をご説明します。

 

グローバル化により読解・文法偏重から4技能をバランス良く伸ばす方向に

 

現在、政府の文部科学省では、グローバル化に対応できる人材を急ピッチで育てるために、英語教育全体の改革を進めています。

 

他のアジア諸国に比べて、日本の英語教育は遅れているといわれています。お隣の韓国では20年前から今日本が行っている改革と同じようなことに取りくんでおり、現在日本に英語力の面で差をつけている状況になっています。

 

TOEICでいえば、2013年の受験者の平均で、日本が513なのに対し韓国が632で、100ポイント以上も差をつけられている状況です。

 

また、6年間も英語を勉強したのに英語を話すことができない、と考える方が多いのも日本の特徴です。

 

日本の英語教育が読解と文法のみを重視してきたのがこの原因と考えられています。

 

今まで英語教育の改革には賛否両論あり手をつけられなかったのですが、グローバル化が本格化した最近の状況もあり、日本政府が本腰を入れ始めました。

 

具体的には、文法と読解に偏っていた教育から、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの4技能をバランスよく伸ばす教育に変えていく方向です。

 

そのために、授業の中では、「説明は英語で行う」「生徒が英語で発言する機会を増やす」というオールイングリッシュというスタイルに変わります。これは高校レベルでは既に始まっています。(学校によっては日本語も交えているところもあるようです)

 

そして小学校では、5年生から授業こそあれ教科ではなかったのですが教科化されます。そして小3から授業が開始されるようになります。それについては下の記事に詳しく書きました。

 

⇒小学校の英語教科化いつから?実際どう変わるの?

 

ウォッシュバック効果を狙う大学入試改革

 

ただ、このように学校の授業が変わっても、多くの学生が目標としている大学入試がこれまでどおり読解と文法に偏ったものなら、真剣に4技能を学習しようとしないのではないでしょうか。

 

政府もそこはわかっていて、2020年の改革では、ライティング、リスニング、スピーキングのテストも現在のセンター試験にあたる試験に導入していくことになっています

 

大学の試験システムが変わると、そこの至るまでの中学、高校、予備校などの授業も、4技能を重視する内容に変わっていく可能性があります。その方が、大学合格実績を上げることができ、評価が高まるためです。このように、入試のシステムを変えることで、そこに至るまでの教育システム全体が変わることをウォッシュバック効果といいます。

 

今までの試験はマイナスのウォッシュバック効果を生んでいたといえます。つまり、大学入試が文法や読解に偏っていたため、中高、予備校の教育も偏っていたということです。

 

そして、センター試験だけでなく、各大学の試験もリスニングとスピーキングを導入するようになります。また、TEAP、IELTS、TOEFL iBTなど、4技能をテストする外部の検定試験で、一定以上のスコアをとれば英語の入試を免除できるという制度を導入する大学も出てきています。すでに、早稲田、上智、立教などの有名大学が採用しているので、今後さらに一般的になるはずです。

 

外部の試験が使えるということは、何度も受験可能なので、大学入試の年に一回だけの一発勝負から開放されるということです。

 

なので、これからの大学受験では、リスニングとスピーキングができると絶対有利なのです。

 

というよりも、

 

リスニングとスピーキングができないと絶対に不利

 

になってきているのです。

 

リスニングとスピーキングの力を伸ばすには?

 

帰国子女ではない日本人が日本で、リスニングとスピーキングの力を伸ばすのは難しいと思われがちですが、できないことはありません。実際、留学なしで英語がネイティブ並みになっている方は多いです。それについては下の記事に書きました。

 

⇒留学なしで英語がペラペラになる方法

 

リスニングとスピーキングを強化するために、下の3つが大切です。

 

基本的な文法、単語、フレーズの知識を増やす

まず大事なことが、基礎的な知識です。最低限のボキャブラリーがないと言いたいことを表現することができないためです。ただ、リスニングとスピーキングにはそこまで高度な知識は必要ありません。マニアックな知識を覚えることよりも、中学レベルの内容をしっかり頭に入れることを重視してください。

 

シャドウイング

シャドウイングとは、実際にネイティブが英語を話した音声を聞き、それを少し後から追いかけるように自分でも真似して発音する、という練習方法です。影のようについていくことからシャドウイングと呼ばれます。

 

これをすることにより、どのような単語がどのような音声として聞こえるかが分かってきて、リスニング力があがります。そして、もちろん自分でも発音するので、スピーキングもできるようになってきます。

 

教材は音声とそれを文字で表したテキストが必要です。映画のDVDを英語字幕で見たりするのもいいと思いますが、参考までに書籍をご紹介します。

 

 

オンライン英会話で実際に会話する

知識を増やすこととシャドウイングは、野球の練習で言えば素振りのようなものです。確かに実力は向上しますが、実際に試合をしないと本当の力は定着しません。英会話でそれをするにはやはり実際にネイティブスピーカーと会話し、意思の疎通をすることです。なので、英会話教室などに通うのも良いです。ただ、部活や勉強で忙しい中学生、高校生には実際に教室に通うのは難しいのではないでしょうか。費用も馬鹿になりませんし。

 

そこで、登場するのがオンライン英会話です。オンライン英会話は自宅から格安でネイティブからのレッスンが受けられます。大学入試に特化したコースも出てきており、講師の質も非常に高くなっています。そのような大学入試に特化したオンライン英会話のランキングを独自に作成しました。参考にして頂ければと思います。

 

⇒大学受験で使えるオンライン英会話ランキング


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